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第3幕の掲載分読了。やっと連載に追いついた〜。
第2幕を読んでからだいぶ間が空いてしまったこともあって、第2幕と第3幕の間に時間的な隔たりを感じてしまったのだが、実際は第2幕の模擬戦から一日しか経ってない。でもたった一日が何十時間もあるような密度の濃い内容なのだ。
第3幕では謎だった神殿と天使たちのことも書かれていて、それにより世界の実情が少しわかってきて、深い深い「カルテット」の世界をのぞき見てしまったような感覚だ。なんかいっぱい勘違いしながら読んでたなあ (‥ゞポリポリ
その際足るものが中世的な世界の外枠にSF的な設定が隠されていたということで、読んでいる私もスィグルくんと一緒に、その事実を明かされてあらビックリ、だったのだ。同じような中世世界+外枠SF設定だった「スクラップド・プリンセス」(アニメのみ原作未読)でも騙されてたし、わたし。。。鈍すぎ (^o^;
さて登場人物のエピソードではやはりイルスくんが抜群に面白い。彼は死を常に意識しながらも、健康的でまっすぐに生きている。目覚めたばかりの大人の香りに若々しいエロスさえ漂わせている。おばさんはクラクラである。彼の緊迫感のある濃密な生が文章にも表れているようで、彼のお話だとスイスイと読めてしまう。
反対に猊下(シュレー)視点のエピソードは読む速度がガクンと落ちる。なんとなくリズムが悪いというか文章に乗れないというか。。。第2幕から感じてたことなんだけど、この差はナゼなのかと考えて思い当たった。視点によって文章のノリみたいなものが違うのではないかと。つまり「カルテット」の場合、文章に反映されているのは視点だけでなく、その人の状況や性格まで反映されているのではないか。だからわかりやすい人間?であるイルスの章はわかりやすく、ややこしい人間?のシュレーの章はややこしくなかなか進まない感じがするのかもしれない。
あくまで読んだ感じであって、実際どうなのかはわからないが。。。
アルミナ視点のお話も結構好きだ。こういう女子はシェル・マイオスくん同様、側で見てると呆れちゃうのかもしれないが、物語の主人公としては結構イケるから不思議だ。zeroさんご本人は苦手だとおっしゃっていたような気がするが、雑居房のオトメたちはおとめちっくに日々をけなげに生きていて共感できてしまう。
この第3幕の途中までで全体の何分の一なのだろう。まだまだとてつもなく膨大なエピソードが隠れているようで、巨大な山を見上げてため息をつく登山者の気分だ。それでも地道にお付き合いしたい物語だと思う。