2007年01月25日

始めに結論ありき

「発掘あるある大事典」は毎回見ている番組だった。
健康関連のお仕事をしているし、自分自身「健康オタク」でもあるので
健康番組のチェックは欠かせなかったのだ。

「ガッテン」とか「思いっきり」とか「あるある」など
(以前は「スパスパ」というのもあったな)
みなそれぞれ特徴が違っていて、
それでいて、それぞれ説得力を持たせた構成なので
やはりダイエットものなんかは、「よし、やってみよう!」と思うことも多い。
もちろん、ほとんどは思うだけで、よしんばやったとしても続かない(^o^;

だから、ごまかしやら捏造やらがあったって、ほとんどの場合は気がつかない。
一生懸命、納豆を食べて痩せなかったからといって
TV局に文句言う人もあまりいないんじゃないか?
(いや、事はダイエットなだけに、いるかもしれない。。。)
たとえ文句言ったとしても、やり方が悪かったからとか、
他に失敗する要因があったとか、言われて、丸め込まれるのがオチだろう。

まー、きっとそんなだから、現場にはこのくらいわかりゃしない
という緩みがあったんだろうなー。
それにしても「始めに結論ありき」で番組を作っていくというのは
いかがなものでしょう。
持っていきたい方向はあるにしても、むりやりそこに当てはめるのは
あまりに危険なやり方と言えるでしょう。
最近は実験して「ほら、痩せた!」という作りがダイエットものの主流だけど
それは確かに説得力があるけど、一時的なものであるのは誰もが知ってるし。
もっと他のやり方ってあるんじゃないですかね〜。

とにかく
制作者の意図というものは、表現するにしても控えめであることが望ましい。

そんなことをつくづく思ったのは
「探検ロマン世界遺産 イスタンブール(2)」を見たときだった。
アヤ・ソフィアといえばオスマン帝国の巨大モスク。
だがそれは元はビザンツ帝国のキリスト教聖堂だった。
「なぜ、オスマン帝国はイスタンブールを征服した時、ビザンツ帝国の象徴的存在だったアヤ・ソフィアを破壊せず、それを残し、モスクにしたのか」
という問いに対し、番組では
「オスマン帝国のおおらかな寛容政策が破壊行為を招かなかったのだ」
というふうな結論づけをしていたのだが、
「それはちょっと違うんじゃないの!」とTVにツッコミまくっちゃった。

無論、大帝国であるオスマン帝国は服従するならば、破壊、虐殺などはせず
自治を許し、イスタンブールは多民族が暮らす国際都市だった。
それが(1)の内容だったけど、アヤ・ソフィアが破壊されなかったことを
そこにむりやり結びつけているところが鼻についたのだ。

イスラム帝国は別にオスマンに限らず、正統カリフ時代からウマイヤ、
アッバース、それに続くトルコ系ペルシャ系の王朝全て
服従するならば、自治は許していた。
オスマンが特別なのではない。
それにキリスト教会の再利用で最も古く有名なのは、
ダマスカスにあるウマイヤド・モスクだ。
ああいうことをするのは、どっちかっていうと、寛容だからではなく
それまでの国の象徴的な施設を自分たちのものとして
征服者の証しとしてたんじゃないか、と思うんだけどね。
番組だけ見ていると、見事なモザイク画もそのままに転用していたように
見受けられるが、あのモザイクは漆喰で塗り固められてその上に、
モスクのアラベスクが描かれていた。
そういうことは「言わないままにして」、話を制作者の意図するところに
持っていこうとしている臭いがプンプンした。
これだって「始めに結論ありき」で
そこに当てはめて番組を作ってるんじゃないか。

「新・シルクロード」のクチャの回の時の破戒僧鳩摩羅什の話も
制作者の意図が見えすぎていて、胡散臭くて興ざめだったのよね。
最近、NHKのドキュメンタリーってそういう胡散臭いのが増えてきた。
ドラマじゃないんだから、結論的な制作者の意図はいらない。
過程に制作者の意図が入るのは仕方ないとしても
それが見えてしまうのは最小限にしてほしい。
とにかく、ドキュメンタリーは「あるがまま」を見せてください。

健康番組もそう。
あるがままやってみて、ダメだったら放送するな!
posted by きんと at 20:53| Comment(2) | TrackBack(0) | TV・ラジオ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おひさしぶりです! 大変遅れましたがあけましておめでとうございます!
あるあるのことは、今やすっかり世情に疎い私でも目に入るぐらいの騒ぎでしたね。
NHKといい、割と見応えのある番組がそうやって「つく」られているのかな、と考えなくちゃいけないっていうのは悲しいですね…。
詳しくない分野だと、「ま、楽しめればいいかな」なんて思ってしまわなくもないけど、そういう傲慢さがあると思うと、やっぱり気持ちが悪いですね。正直、オーストラリアなんてもっとひどそう。
うーん、ますますテレビを見なくなっていきそうです。って元々月に一度も見ていないけど。^^;
日本のテレビはまだ質のいい方だと思っていたんだけどな、残念です。
(その代わりという訳でもないけど、アジアの写真集に散財するこの頃であります…)
Posted by ふね at 2007年02月11日 12:03
コメントいただいてたのにすみません。
すっかりスルーしてましたm(_ _)m
なんで気がつかなかったんだろ。。。(汗)
今頃レスというのもなんですが、、、(^◇^;)

自分の考えた結論に持っていくという番組は、実は前から多かったのかもしれませんね。
ただ、最近はそれが強引になってきただけなのかも。
丁寧に作ってないということが最大の原因だと思います。
Posted by きんと at 2007年05月28日 19:34
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