2004年07月14日

「イルファーラン物語」

冬木洋子さん 作
掲載サイト・・・カノープス通信

第二章まで読了しました。
さすが大長編、長かった! 長距離移動日があまりなくなって、集中して読める時間が少なかったせいもあるけれど、ご本人も冗長とおっしゃっているように、第一章は私にはちょっと長かったです。。。すみません、読むのは遅いくせに早く先を知りたくてじりじりしてしまう性分でして (^o^;

第一章はイルファーランという国の成り立ち、そして牧歌的なのどかな村で出会う〈マレビト〉アルファードと、彼と同じようにその世界に流されてきたばかりの里菜。
イルゼール村の描写がとても丹念で、里菜の目線ですんなりと入り込める。彼女自身もこちら側の世界が彼女にとっての居場所だったらしく、異世界に来たことについて特に未練もなくまわりに溶け込んでいる。里菜について問題なのは異世界に来たことではなく、夢の中で自分が女王と呼ばれること、魔王の花嫁とされることだった。そしてアルファードは前にいた世界の記憶をなくし、魔法も使えず(誰もが魔法を使える世界というヒネリがあって面白い)、品行方正だけどちょっと鬱屈している。明るい村明るい人々の中で、ヒーローがひとりダークな部分をしょっているというのもこの物語の面白い所だ。
第二章は二人が都を目指す旅の道中。都合の悪いことはだんまりを決め込んでしまうアルファードに代わっていろいろ解説してくれるローイとはちゃめちゃ美少女ニーカも加わって、物語の謎が少しだけ明かされる。そして恋愛模様も。

一二章を通じて、一番感情移入しやすいのは実はローイだったりするのだが、それはアルファードも里菜も〈マレビト〉としての枷がどこかに引っかかっていて、現実を生きていないようなそんな不確かさを感じるからなのかもしれない。まだお話はこれからなので、この先彼らが自分たちの問題に直面し、実際に乗り越えていくことでその不確かさは確かなものに変わっていくのだろう。
魔王の予言?のおかげで、先の展開は多少読めるが、もしかしたらその読みを小気味よく裏切ってくれそうな期待もあって、第三章以降も楽しみだ。

全体的に感じたことは、物語全体にも登場人物全てにも作者の愛情が感じられる文章だということ。まるでお母さんに見守られているような雰囲気で、安心して読める。ちょっと過保護かなあという印象もないではないが(ひねたオバサンなもので)、ここまで愛情を注がれて登場人物たちはみんな幸せ者だなあと感心してしまうのだ。
posted by きんと at 17:06| Comment(0) | TrackBack(0) | Web | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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