2006年06月21日

「オシムの言葉」

4797671084オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える
木村 元彦
集英社インターナショナル 2005-12

by G-Tools

オンライン書店ビーケーワン 『オシムの言葉』


ついに買ったよ〜。
オシムのファンなら、読まなきゃね!
対ブラジル戦にはきっと巻が出ると思うので
その前に、読んでおこうと思ったのだ。

マルタ戦の後、会見で中田英が「もっと走らないと」みたいなことを
言っていて、あれ?と思った。
これまで「もっと動かないと」みたいな言い方はしていたと思うけど
「走る」という言葉は聞いたことがなかったなーと。
もしかして、ヒデもこの本、読んだのかしらん。

オシムの「走るサッカー」は見ていて楽しい。
素人が傍目で見ていても楽しいのだから、
サッカーを知っている人たちは「こんなサッカーやってみたい」と
わくわくして考えるのだろう。
そしてやってる本人たちは本当に楽しいに違いないと思う。
もちろん、そのためには血反吐を吐くような練習が科せられるのだが。

さて、本の内容は
「オシム語録」を集めたものかと思っていたら
もっと突っ込んだものだった。
最初の章は初めてジェフに来てからのこと。
わけもわからず走らされた選手たちが、やがてその意味を知り
その価値を知り、オシムのすごさを知っていくところ。
このあたり、今の日本代表に足りないものがいっぱい示されていて
「やっぱりオシムに代表監督やって欲しい!」と思うことしきり。

それからオシムの過去に触れていく。
ユーゴスラビアでのクラブチーム、代表の監督としての栄光。
そしてユーゴ崩壊に伴う挫折。
政治と戦争によって、競技もチームも家族との生活もめちゃくちゃにされた
哀しい過去。
読んでて涙出た。
日本はほんと、平和でいいな、と思う。
でも、オシムは自分の監督としての資質を過酷な経験から学んだとは言えない、と言う。
それを言ってしまうと、戦争が必要なものになってしまうから。

そんな過酷な体験を経て、オシムはビッグクラブからのオファーを蹴って
欧州から遥か遠い日本のリーグ1予算の少ない小さなクラブにやってきた。
あのレアル・マドリがジェフと親善試合をしたのは
自分たちのオファーを蹴って監督になったクラブを見てみたかったから
なのだとか。
つくづく、オシムってスゴイ人なんだな〜。

そのオシム、サッカーに対する考え方などを見てみると
意外と、ジーコと言っていることが共通する。
「システムは関係ない」とか
「選手がミスをして叱っても、使い続ける」とか。
守備よりまず攻撃というところも。
それで、この違い(まあ、代表とクラブで比較するのは無茶ですが)。
でも、本読んでると、いかに選手を掌握するか、
自分の意思を明確に伝えるか、頭使って、
工夫して努力していることがわかる。
戦術よりも技術よりも大事なことがあるんだと思うと
好き勝手なこと言って批判している自分も
もっとよくサッカーを見なくちゃ、と反省してしまう。

それにつけても、ナビスコカップで優勝しても観客動員が伸びないジェフ。
千葉の人々はあんなにすごい監督がいて
面白いサッカーをするチームが地元にいるのに
スタジアムに行かないなんて、もったいないことだなあ。
その辺、まだまだサッカーが育つ土壌とは言えないのかもね。
でも、日本では知られてないけど実力のある人を招聘するサッカー関係者が
いるってことはまだ救われることなのかも。

追記:
オシムが日本を離れるときは、私も
「シュワーボ、オスタニ!」と叫びます。

追記2:
もう一度読み返して、ふと裏表紙を見ると、
表紙と全く違ったオシムの表情が。
ジャージ着て、ゴールポストにもたれてピッチを見つめる目。
厳しく鋭い、まるで鷹の目。
むっきゃ〜、かっこいい!!
(爺萌え属性、暴発!(^o^;)
でも実際、あんなコワイ人が側にいたら、私、逃げ出しちゃいますけど。
posted by きんと at 21:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 本・雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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